こんにちは!長野スタートアップスタジオ学生インターンの八田です。
7月31日(木)、池森さんによる『スタートアップ入門講座#3』を開催しました!テーマは、「ディスラプト(破壊)」という視点です!
市場の”流れ”を奪う視点
最初に紹介されたのは、「ディスラプト&リプレイス」という考え方です。
「既存の市場や流通構造を”壊し”、自分たちの価値へと”置き換える”」という発想です。例えば、スマートフォンが登場したことで、ガラケー市場が急激に縮小したように、新技術やサービスが、従来のものを変えていく現象です。
ビジネスを考える上では、ゼロから何かを生み出すよりも、今ある市場の流れをどう奪い、自分たちの方向へ向けるかという発想が、今回重要なポイントです!
作りたいものを作る?それともニーズに応える?
サービスを考える際の出発点として、池森さんは ”マーケットイン” と ”プロダクトアウト” という2つのアプローチをご紹介していただきました。
【マーケットイン】
ユーザーのニーズを起点に事業を考えるアプローチ。
「どんな人が困っているのか」「何を求めているのか」をユーザーヒアリングで調べ、ニーズがあるものを形にしていく。最初から“必要とされているもの”を作れるため、限られた時間や資金の中でも、使われる確率が高いサービスからスタートできるのが大きな強みです。
【プロダクトアウト】
自社の技術や資源、アイデアを起点に、市場に進出するアプローチ。
たとえばソニーのウォークマンやAppleのiPodのように、まだ誰も考えつかなかった革新を生み出せる一方で、必ずしも市場が求めているとは限らず、失敗するリスクも伴います。
池森さんは、「スタートアップでは、プロダクトアウトから入ってしまう人が多い」と指摘されていました。やりたいことをやるのは大切。でも、事業として続けるためには“求められているもの”を作る必要がある。だからこそ、池森さんは「マーケットイン・アプローチこそが、スタートアップの基本姿勢だ」と強調されていました。
道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である
上記の小見出しは池森さんの講義の中で強く印象に残った言葉です。サービス設計や事業のあり方を考える上で、根本的な言葉だと感じました。社会課題を解決したいという志は尊いですが、それだけでは”事業として”は成り立ちません。スタートアップが社会にインパクトを与え続けるには、理想だけでなく、経済性も必要です。収益があってこそ、価値ある活動が長く続けられる。だからこそ、理想と経済性、どちらか一方ではなく、その両立こそがスタートアップにとっての本質的な挑戦なのだと、改めて実感しました!
「今までになかった」には理由がある?!
レクチャーの最後には「なぜ今までそれが存在しなかったのか」という視点の大切さが語られた。「このサービス、誰もやっていない!」と思っても、実は過去に似たような挑戦があり、失敗して撤退している可能性があるかもしれません。「ない」からこそ、先行事例をリサーチすることが、ここでの重要なポイントです!
前例を知らずに突き進んでしまうと、同じ失敗を繰り返す可能性が高まります。“先人の失敗”を調べ、なぜうまくいかなかったのかを考えることで、今なら成功させられる突破口が見えてくるかもしれません!
最後に、革新は新しく作ることではなく、「既存の流れをどう変えるか」から始まる。スタートアップとは、理想と現実の狭間で“本当に求められている価値”を形にする営みだと感じました。
次回以降のイベント
【長野市内 企業様向けセミナー】これからの時代の地域企業 変革に取り組む意義
日時:2025年8月27日(水)16:00~19:00
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こんな人におすすめ
・新規事業のアイデアのヒントが欲しい方
・既存事業とデジタル技術を活用した新規事業のアイデアを探している方
・他地域での事業モデルを参考にしたい方
・市内企業経営者同士による意見交換をしたい方
【3daysスタートアップ予備校】〜明日から仮説検証をはじめるための3日間の連続講座〜 in長野(上限15名)
日時:2025年9月12日(金)19:30-21:00、9月13日(土)14:00~17:00、9月14日(日)14:00~17:00
お申し込みはこちら
こんな人におすすめ
・新しいサービスを立ち上げたい方!
・アイディアはないがサービス開発に興味がある方
・学生のうちに、会社員のうちに、スタートアップをやりたい方